「三上博史」と聞くと、私はまず、80年代から90年代のトレンディドラマを思い出します。
若い頃の三上博史さんは、とにかくかっこよかった。
でも、ただの「イケメン俳優」だったかというと、私は少し違うと思っています。
三上博史さんには、ほかの俳優さんにはない独特の雰囲気がありました。
都会的で、少し危険な香りがする。
笑っていても、どこか影がある。
そして、優しい役をしていても、心の奥に何かを抱えているように見える。
だから私は、三上博史さんが出演するトレンディドラマを見ると、「この人、何か起こしそう」と感じてしまうんです。
今回は、そんな三上博史さんのトレンディドラマ時代を、50代の私自身の記憶も交えながら振り返ってみたいと思います。
三上博史はトレンディドラマの「王道」だけではなかった
1980年代後半から90年代にかけて、日本ではトレンディドラマが大きなブームになりました。
都会で働く男女。
おしゃれなファッション。
高級な車。
恋愛。
友情。
そして、少し現実離れしたような華やかな生活。
今振り返ると、「あの頃の東京ってこんなにキラキラしていたの?」と思うくらいです。
そんな時代に三上博史さんは、多くの作品で強い存在感を見せていました。
ただ、三上博史さんの場合、「トレンディ俳優」という言葉だけでは収まりきらないところがあったと思います。
いわゆる王道の二枚目なのに、どこかクセがある。
それが三上博史さんの魅力でした。
『君の瞳をタイホする!』で見せた若き日の魅力
三上博史さんのトレンディドラマを語るなら、『君の瞳をタイホする!』は外せません。
1988年に放送されたこのドラマは、当時の若者の恋愛や友情を描いた作品。
出演者も陣内孝則さん、柳葉敏郎さん、浅野ゆう子さん、三上博史さんなど、まさに80年代後半を代表する顔ぶれでした。
若い頃の三上博史さんを見ると、今とはまた違った魅力があります。
細身でスタイルがよく、都会的。
そして、ちょっと生意気そうな雰囲気もある。
私は、この「ただ爽やかなだけではない感じ」が三上博史さんらしいと思っています。
『世界で一番君が好き!』でさらに注目された三上博史
そして1990年の『世界で一番君が好き!』。
この頃になると、三上博史さんはすでに「人気俳優」という存在感を持っていました。
浅野温子さんとの共演も印象的でした。
タイトルからして、いかにも当時のトレンディドラマですよね。
「世界で一番君が好き!」
今なら少し照れてしまうようなタイトルですが、当時はそれがかっこよかった。
それくらい、時代全体が恋愛ドラマに夢中だったんですよね。
私自身も、あの頃のドラマには今とは違うワクワク感があったと思います。
携帯電話も今ほど普及していない。
だからこそ、「電話がつながらない」「待ち合わせに来ない」といった出来事ひとつで、物語が大きく動く。
今見ると、そこも懐かしいんです。
三上博史のトレンディドラマで忘れられない『あなただけ見えない』
そして、私にとって絶対に忘れられないのが『あなただけ見えない』です。
これはもう、普通のトレンディドラマとは全く違いました。
1992年に放送されたサイコサスペンスで、三上博史さんは複数の人格を持つ役を演じています。
そして、その中に「明美」という強烈な人格が登場します。
ここで三上博史さんは、それまでの「トレンディドラマのイケメン俳優」というイメージを一気に壊しました。
女性の姿になった明美。
独特の話し方。
不気味な表情。
そして、何をするのか分からない怖さ。
私は当時、まだ小学生から学生くらいの頃だったので、本当に怖かった。
今でも私の中では「トラウマ級」と言っていいほど印象に残っています。
『あなただけ見えない』の三上博史さんの記事
☟

私が思う、三上博史の一番すごいところ
三上博史さんのすごさは、イケメンなのに「イケメンのままでいようとしなかった」ところだと思います。
普通なら、人気が出れば、そのイメージを守りたくなるものですよね。
ところが三上博史さんは、そこからどんどん違う役に挑戦していきました。
『私をスキーに連れてって』では、若者が憧れるようなスタイリッシュな男性。
トレンディドラマでは、都会的な男性。
そして『あなただけ見えない』では、明美という衝撃的な人格。
同じ俳優なのに、作品によって印象がまるで違います。
私はそこが、三上博史さんの最大の魅力だと思っています。
『私をスキーに連れてって』も三上博史のイメージを決定づけた
そして、三上博史さんの若い頃を語るなら、映画『私をスキーに連れてって』も忘れられません。
私の中では、この作品の三上博史さんは「80年代のかっこいい男性」の象徴です。
セリカ。
白いスキーウェア。
雪山。
そして三上博史さん。
当時は、この映画を見てスキーに憧れた人も多かったと思います。
私自身も、
「こんな車でスキーに行きたい!」
「白いスキーウェアを着たい!」
と思っていました。
今思えば、映画一本から受けた影響ってすごいですよね。
そして、その中心にいた三上博史さんの存在感も、本当に大きかったと思います。
映画『私をスキーに連れてって』の三上博史さんの記事
☟

なぜ三上博史は「トレンディ俳優」として記憶に残るのか?
私は、「トレンディドラマにたくさん出たから」というだけではないと思います。
三上博史さんには、時代の雰囲気をまとっている感じがありました。
80年代後半から90年代の都会。
おしゃれな洋服。
車。
恋愛。
夜の街。
そして、どこか孤独な男性。
そういうものが、三上博史さんの雰囲気とすごく合っていたんです。
だから、作品を見返すと「三上博史さんを見ている」というより、
「あの時代を見ている」
ような感覚になることがあります。
これは、私にとって三上博史さんの大きな魅力です。
50代になった今、昔の三上博史を見ると感じること
若い頃は、単純に「かっこいい!」と思っていました。
でも50代になった今、昔の作品を見ると、少し違うところに目がいきます。
「この人、演技がうまかったんだな」
と。
若い頃は顔ばかり見ていたんですよね(笑)。
でも今見ると、表情や声、ちょっとした間の取り方が面白い。
特に、明るい役から影のある役まで振れ幅が大きい。
「この人、こんな役もできるんだ」
と、改めて驚かされます。
そして、若い頃の三上博史さんを見ると、自分自身の若い頃まで思い出してしまう。
これも、昔のドラマを見る楽しさなのかもしれません。
三上博史のトレンディドラマは「懐かしい」だけではない
最近、80年代・90年代のドラマを見返す機会が増えました。
すると、昔は気づかなかったことに気づくんです。
当時のファッション。
電話。
車。
恋愛の仕方。
仕事のスタイル。
そして、俳優さんたちの演技。
「こんな時代だったんだな」と思う一方で、
「今より不便だったけど、それはそれで楽しかったな」
とも思います。
三上博史さんのトレンディドラマを見ると、そんな時代の空気まで一緒に蘇ってきます。
だから私は、三上博史さんの昔の作品が好きなんです。
三上博史は「トレンディドラマ俳優」だけでは終わらなかった
ここが、私が一番伝えたいところです。
三上博史さんは、確かにトレンディドラマを代表する俳優の一人です。
でも、「トレンディドラマに出ていたイケメン俳優」という一言で片づけてしまうと、もったいない。
むしろ、トレンディドラマで人気を得ながら、そのイメージを自ら壊していった俳優だったのではないでしょうか。
その象徴が『あなただけ見えない』の明美だったと思います。
「かっこいい三上博史」を期待していた視聴者に、
「こんな三上博史もできるんだ」
と強烈な印象を残しました。
私は、ここに三上博史さんの俳優としての面白さがあると思っています。
まとめ|三上博史のトレンディドラマは、私たちの青春だった
三上博史さんのトレンディドラマを振り返ってみると、単なる「昔の人気ドラマ」という言葉では表せないものがあります。
『君の瞳をタイホする!』
『世界で一番君が好き!』
そして、強烈な印象を残した『あなただけ見えない』。
さらに映画では『私をスキーに連れてって』。
若い頃の三上博史さんは、80年代から90年代の「かっこいい男性」のイメージを作った一人だったと思います。
でも、私が今でも三上博史さんに惹かれるのは、ただイケメンだったからではありません。
イケメンというイメージに甘んじず、どんどん変わった役に挑戦していった。
そこが、ほかの俳優さんとは違うところだったのではないでしょうか。
そして50代になった今、昔の三上博史さんを見ると、
「やっぱりかっこいいな」
と思うと同時に、
「やっぱり、この人はすごい俳優だったんだな」
と思います。
あの頃、テレビの前で三上博史さんに夢中になった人なら、きっと分かってもらえるはず。
三上博史さんのトレンディドラマは、私たちが過ごしたあの時代そのものだったのかもしれません。


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